「経営学」カテゴリーアーカイブ

資産、負債の固定、流動の分類方法とは?

以前、財務諸表についてお話ししましたが、今回はその補足。

 まず会計の世界では、「資産」というものがあります。ご想像の通り電車とか建物も資産になります。勿論現金も資産です。
 これらは企業が経営活動を営む上で必要な財産や債券で、大きく流動資産、固定資産の2つに分類できます。

 もう一つ、負債というのは債権者に対し金額を支払う義務を言います。みなさんご存じ借金は代表例ですし、細かいものでいうと商品等を買った際に発生する買掛金などもその仲間です。
こちらも大きく分けて流動負債と固定負債に分類できます。

で、どうやってその流動か固定かを分類するのかって話。

1,営業循環基準

分類方法には2つあります。そのうち1つ目が(正常)営業循環基準という基準。

企業の主たる活動のサイクルに入る債権や債務は全て流動資産、流動負債に分類するというもの。
 簡単な商社や小売業を例に挙げると、商品を仕入れると現金や買掛金で支払います。その商品を消費者や他社に売り払う際は同じく現金や売掛金によって回収しますが、これら全部(売掛金とか)流動性があるとみなされ分類されます。

2,一年基準(ワンイヤー・ルール)

もう1つ、営業循環基準で流動性に分類されなかった資産や負債を分類するために1年基準というものがあります。

これは資産が決算日の翌日から起算して1年以内に現金化、費用化できるものを流動資産とするもの。負債の場合は1年以内に決済日が到来するものは全て流動性があるとし、1年を超えて到来するものを固定負債とするものです。

 例えば売買目的で保有する有価証券。これはまず営業循環基準を満たさないため一年基準を適用します。これに照らし合わせると、原則売買目的で保有する有価証券は1年以内に現金化するものなので流動資産として扱われます。
 また「借入金」でも1年以内に決済が到来するのなら短期借入金ということで流動負債で扱われ、原則として数年後に期日の到来する長期借入金は固定負債として扱われます。

 これらの基準ですが、一応適応ルールがあるらしく一旦営業循環基準に照らし合わせた後、それに入らない資産や負債を1年基準でもう一度照らし合わせるという、最大で2段階の基準を受けます。つまり、いきなり現金や商品などの項目を1年基準にかけるのではなく、一旦営業循環基準で照らし合わせることが求められています。

[大学受験]経営学って何やねん!?

高校3年生の方はもう大学入試が一通り終わったころでしょうか。
次の高校2年生はぼちぼち勉強を始めている感じだと思います。

で、これから6月くらいにかけてオープンキャンパスがあって、10月ぐらいに公募、年越しぐらいに一般入試といった感じで。
 たぶん、「行きたい大学」というのは何とな~く決まっているけれど、「この学部に行きたい!」というのはない…というのが多いと思います。ダイジョーブです、私もそうでした(笑)

今回はどの大学でも比較的在籍者数が多い「経営学部」についてお話したいと思います!

そもそも経営学とは?

ズバリ、「企業」を研究する学問です。

 お前説明端折ってるんじゃねぇよと言われそうですが、一言でまとめるとおそらくこれが最適だと思います。強いて言うならば「企業経営の活動」を研究する学問といって良いと思います。
 逆にこれぐらいアバウトなので、様々な理論が広がっています。

例えば、企業が競合他社に負けないために取るべき行動とは?
→経営戦略、マーケティング論

今までの企業事例から学ぶ成功例と失敗例
→経営史

組織を維持するために必要な人、リーダーは?
→人的資源管理

など、様々な切り口で企業の経営を学んでいく学問になります。

 また、これらに加えて「企業のおカネの流れ方」に焦点を当てて企業を分析する「会計学」、統計データを用いる「統計学」などもあります。これらは「経営学」の範囲ではありませんが、企業経営の研究には欠かせないため経営学部の授業ではほぼ必須で付属しています。

 以前お見せしたこの表も「会計情報から企業の実態を明かす」ということでどちらかというと「会計学」の分野になります。

 因みに、会計学を中心に数学(算数)を使います。が、四則演算さえできればだいたい何とかなりますので数学超苦手という方はご安心ください(笑)

経営学部であることのメリット

次に、経営学部に所属していることで感じたメリットを書こうかと思います。

1、何より身近な存在のものを研究するため楽しい。

 企業の研究というのはある意味組織の研究でもあるので、様々な場面で経営学の理論が用いられることもあるため結構親近感があります。例えばアルバイトのメンバーだって組織なわけで、そこでも経営学の理論が通じることもよくあります。

2、他学科の授業を受けられる

 といっても、経営学に関連するところだけなので詳しくは学修しませんが、労働、コンプライアンスを知るために労働法や法律の授業がありますし、消費者の行動を知るために経済学、心理学、社会学などの授業があります。経営学部に所属しながら他学部の授業を受けられるのは結構オイシイ話だと思いますよ!?

3、就活の企業研究が楽勝

いうまでもなく企業が研究対象の私たちにとって企業研究なんで朝飯前の事で、めちゃくちゃ有利です。(笑)

デメリット

 逆にデメリットかなーと感じているのは学生の多さからなのか、他学部と比べて結構ユルいなと感じています。
 まあ、文系全体に言える事かもしれませんが、別に特段実験をしてレポートや卒論製作をするわけでもないのでしっかりと学問に向き合って勉強しないと就活の時に結構苦労するというか、一定数「お前は4年間何を学んだんだ?」という方が出現するので特に文系の方はご注意を。

就職は…

就職はやはり圧倒的に民間企業であり、小売、サービス、商社の割合が多いですね。コンサル系は一定数いますが難関ということもあってなのか少数派になります。

 また、稀にベンチャービジネスを立ち上げる猛者もいます。結構ギャンブルな点がありますがある意味経営学部の醍醐味…かな?(笑)
 ただ、私もベンチャービジネス設立に携わりましたが中々楽しかったですよ♪

専門職大学院

 経営学部を卒業すると学士号を取得できますが、それでは飽き足らない、一流のビジネスマンを目指したい!財務会計のプロフェッショナルを目指したい!という方は就職だけではなく「専門職大学院」という選択肢もありだと思います。

 経営学における専門職大学院は大きく分けて「経営大学院/ビジネススクール(MBA)」と「会計大学院/アカウンティングスクール(MBA in P.A)」がります。原則的には社会人向けではありますが、一部では大学卒も受け入れており、より実務に準じた授業が受けられます。

いかがでしょうか、「経営学」というのはとても身近な学問であり、組織に所属する上では欠かせない理論を学びます。経営学をもっと知りたい方、学びたい方は是非経営学部も視野に入れて頑張ってくださいね!

経営学を学びたい方向け

1経営学の基本(中央経済社)

 「経営学とは何なのか」という概念を解決するお話から始まります。組織論、戦略論、経営理論などの要点を図式を多用して分かりやすくまとめられており、初めて経営学を学ぶ方にとっては読みやすい本だと思います。

経営学入門(中央経済社)

 こちらも同じく中央経済社出版。こちらも経営学の概念から始まりますが、上記の本よりもより深く解説されており、どちらかというとガッチリ系で、経営学の基礎が何となくわかってから読むと面白いと思います。

よく見る「財務諸表、損益計算、貸借対照表」って何?

以前、「損益計算書」を用いて関西大手私鉄各社の利益率を出しましたが、そもそも損益計算書とは何かって話ですよね。

今回は「財務諸表とは何なのか」を説明したいと思います!

はじめに:そもそも財務諸表とは

まず財務諸表について説明しようと思います。簡単に言うと、財務諸表とは会社の財政状態を利害関係者(株主や一般利用者など)に報告するための諸書類の事を言います。

主に2つの書類の作成が必要とされており、1つ目は利益決定に関する書類、2つ目は株主資本に関する書類の作成が必要になります。

つまり、「財務諸表」というのは何らかの表ではなく、会社の財政状態を示した書類のことをまとめて指していると言って良いと思います。これらの書類が無ければその企業の状態が分からないため、とても重要な書類だとも言えますね。

利益決定に関する書類とは??

なんだか聞いたことがない単語がたくさん出てきましたが、1つずつ説明したいと思います。
「利益決定に関する書類」というのは、その名の通り、企業の経営成績や、財政状態を表示する書類のことを言います。
この書類には、損益計算書貸借対照表というものがあります。この2つに関しては聞いたことがある方が多いのではないでしょうか?

上でも書いた通り、これら「損益計算書」と「貸借対照表」は企業の利益や財政状態を表す書類ということで、財務諸表の基幹部分をなすということで「基本財務諸表」とも呼ばれます。

損益計算書

損益計算書とは、一定期間(会計期間)における企業の経営成績を表した書類のことを言います。一般的に上から順に並べて足し引きする「報告式」が一般的です。

順に説明していくと、

売上高・・・商品などの販売よって得た金額が表示されます。

売上原価・・・販売した商品にかかった費用(仕入高、製造費など)が表示されます。

 売上高から売上原価を引くと売上総利益が算出されます。これは大まかに商品の仕入れ〜売却による利益で「粗利」もと言われています。

 そこから販売費・一般管理費を差し引きます。この販売費・一般管理費というのは広告宣伝費、社員の給与、減価償却費などの売買に関わる費用や、会社維持に関わる費用などが含まれています。

 それらを差し引いたものが営業利益というものになります。この営業利益は商品の販売益から販売費用などを差しひたものになるため、本業での収益力が把握できます。ココがマイナスだと本業で稼げていないというとになります。
 因みによく言う営業利益率というのはこの営業利益÷売上高で算出します。基本的には数字が高いほど効率よく稼げている事になり、有名な所ではキーエンスなどは50%という反則級の数字を叩き出してます笑

 その営業利益から営業外収益を足し、営業外費用を引くと経常収益が算出できます。
 営業外収益というのは本業以外かつ経常的に発生する収益の事を言い、有価証券の売却益、受取配当金、受取利息などが含まれます。

 逆に営業外費用とは支払い利息などが含まれます。
 経常利益は本業での利益とその他の利益を合わせたもので、その企業の稼ぐ能力を表していると言えるかもしれませんね。

 さらにここから土地の売却などで発生する特別利益、火災などによって発生する特別損失を加減すると税引前当期純利益が算出できます。税引前当期純利益は税を引く前の最終的な利益を表します。

 最後に法人税等を引いて当期純利益、最終的な利益を算出します。A列車で行こう3D では利益の40%〜50%くらいが税で持っていかれて6月の支払日に悲鳴をあげるのが恒例ですが、実際には30%前後みたいですね。

こういった順で損益計算書は構成されています。基本的には日本の企業で報告式を用いているのであればどの企業も似たような構成となっています。

貸借対照表

こちらは企業の財政状態を示したものになります。損益計算書は一定期間の成績を示すのに対し、貸借対照表は特定の時点での状態(決算日)を示しています。

貸借対照表の表示形式としては勘定式というものが多用されています。

勘定式というのは、簡単に言うと貸方借方(左右の項目)の合計金額が絶対に一致する表示形式で、借方(左側)に資産、貸方(右側)に負債と純資産を対象表示させる方法です。

簡単に図にするとこんなカンジ。

一般的には上から流動性が高いものから順に並べます。が、逆に固定的な物から並べる方法も実はあります。

資産の部
流動資産・・・現金、受取手形など、流動性が高いもの
固定資産・・・土地、建物、特許など、流動性が低いもの

固定資産には有形、無形がありますがその名の通りの意味で、有形は土地、建物など物理的に見えるもの、無形は特許権など、物理的には見えないものになります。

負債の部
流動負債・・・短期借入金、支払手形などのことを言います。
固定負債・・・長期借入金など、基本的には決算翌日から1年を超えてから支払う負債を言います。

ここで「固定」とか「流動」とか出てきて、どうやって判断するかなのですが、実は判断基準があって、「正常営業循環基準」というものと「1年基準」という基準が存在しています。これに関してはまた詳しく解説しますね。

最後に純資産ということで資本金、剰余金の表示があります。

資本金というのは、株主から払い込みがあったお金であり、事業に元手ともいえるものです。現在は資本金1円からでも設立は可能ですが、まぁ無理で、最低でも100万円は必要だと思われます(それでも結構厳しいと思います)。

こういった感じで表示されています。因みに損益計算書と同じく報告式の書類も存在し、その際は上から順に資産、負債、純資産の順に配列します。

株主資本等変動計算書

最後に株主資本等変動計算書についてお話します。株主資本等変動計算書とは、一定期間(会計期間)における株主資本(純資産の所)の変動をより詳しく一覧にしたものです。
もう少し簡単にいうと、利益の使い道を書いたものです。

この計算書が義務になった理由の一つとして、会社法によって株式会社は剰余金の処分をいつでも決定でき、株主資本の内訳をいつでも弄れるようになったから、というものもあるみたいですね。

もう金額を埋めるのは疲れたので簡易版です(笑)

縦が変動理由、横がそれぞれ項目になります。
例えば新株発行の欄を見てみると書き込みがある項目は資本金、資本準備金、資本剰余金、株主資本合計、純資産合計の部分に書き込みがあるともいます。
これは新株を発行した際、資本金に30万円、資本準備金に30万円払い込んだとすると、資本剰余金には準備金の30万を記入、株主資本合計と純資産合計には資本金と資本準備金の合計金額である60万円を書き込みます。
こういった具合に書き込んでいき、最終的に1年間の純資産内の動きを理由と共に表したものになります。他にも剰余金の使い道によってその企業の方針が何となく判ったりと、あまり知られていないものの重要な情報を含んでいることがわかると思います。

いかがでしょうか、簡単に「財務諸表」といっても主に3つあり、それぞれにとても重要な事が記載されていることが分かったでしょうか?
特に損益計算書や貸借対照表は企業の経営状態を直ぐに把握できるので企業研究などでも活用できると思いますよ♪