阪急阪神ホールディングス、京阪ホールディングス…よく見る「持株会社」とは?

経営学
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南海電鉄を除く関西私鉄はそれぞれ「持株会社」という形態に移行しており、それぞれ阪急阪神ホールディングス京阪ホールディングス、近鉄グループホールディングスという名称がつけられています。

持株会社とは?

会社名では○○ホールディングスと呼ばれていますが、これは「(純粋)持株会社¹」という形態をとっている会社が名乗っている名称です。

持株会社とは、様々な会社の株式を保有することによって経営を支配し、それらの経営方針の制定に専念することを主な活動としている会社のことを指します。

つまり、持株会社を名乗っている会社が自ら不動産や鉄道を運営していることはほぼ無く、経営方針を決める企画部門や経理部門程度しか設置していないという会社もあります。

基本形態

ここでは阪急阪神ホールディングスを例に挙げてみます。

阪急阪神ホールディングスは2006年に阪急ホールディングスと阪神電気軌道が統合して誕生した純粋持株会社¹です。

一番上位に持株会社の阪急阪神ホールディングス株式会社という会社があります。

その持株会社の下にそれぞれ阪急電鉄、阪神電気軌道、阪急阪神不動産といった具合で事業ごとに分割された会社がぶら下がっている状態です。

持株会社と各会社はそれぞれ株の保有という関係でつながっています。つまり阪急電鉄から見ると阪急阪神ホールディングスは親会社、逆に阪急阪神ホールディングスからすると子会社という事になります。各活動はそれぞれ個社に任せて、持株会社の阪急阪神ホールディングスは株を保有、経営方針の制定や管理に専念しています。

持株会社にする事のメリットとは?

勿論メリットがあるためにこのような形態をとっているのですが、主な利点は、

1.経営の効率化を図れる

経営と業務という具合に明確に役割がわかれるため、それぞれの業務に専念することができます。また、それぞれ独立した会社なので権限と責任の所在が明確になります。

2.企業の売却、買収が簡単

持株会社と各個社はあくまでも株の保有によってつながっている関係なので、もし業績が傾いて鉄道事業いらねぇ!となると保有している鉄道会社の株式を売り払うことによって理論上鉄道事業を売却したことになります。

なおここで理論上と言っているのは持株会社から出向している役員や従業員の問題があるため。

3.統合時衝突が起きにくい

また、統合時は2つの会社を1つの会社にするのではなく、それぞれホールディングスの傘下として個別に存在することができるので統合時、社風などの衝突が発生することを抑止することが可能です。

4.各社にあった労働条件を導入できる

例えば鉄道事業、不動産事業、レジャー事業を1社で営んでいた会社が、持株会社に移行してそれぞれ事業ごとに子会社化した場合、事業、会社ごとにある程度統一的な人事評価制度などを設定できます。

デメリット

1,経営資源(経理や人事)が重複する可能性

各社に経理部門や人事部門があることによによって経営資源が重複してしまう可能性があります。しかし最近ではグループ内の経理、人事業務を一括で請け負う会社を作ることによって解消している場合もあります。

2.一つの個社の行動がグループ全体に影響することも…

例えば子会社のA不動産が顧客情報を流出させてしまった!となるとグループ全体の評価、株価に影響することがあり、阪神タイガースなどはその最たる例といえるでしょう。

3、横断的な事業を展開する難しさ

事業内容ごとに分けた場合、それぞれ別会社として存在するので横断的なプロジェクト(例えば駅と一体的な再開発とか)などの連携が難しくなります。

結局のところグループの状況次第

確かに巨大化した企業が組織再編の時や競争激化の時によく用いられる形態ではあるものの、競争力の強化をそれほど必要としていなかったりデメリットの方が強く作用してしまう可能性のある企業では移行する必要がないかもしれません。

注釈

1,純粋持株会社とは今回紹介したような持株会社自身は株の保有、支配した企業の経営方針制定に専念するという事業形態の会社のことを指します。逆に何らかの事業を行っている持株会社は事業持株会社と呼ばれます。「持株会社」というと純粋持株会社のことを指すことの方が多い傾向にあります。

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