南海電鉄の第2四半期決算が発表されました。
営業利益を計上!
第2四半期はなんとか持ちこたえて2億円の営業利益となりました。関西私鉄では唯一の営業黒字です。しかし営業利益が前年に比べると大幅減少したこと、特別利益の大幅減少により最終的な純損益は19億円の純損失となりました。
セグメント別
鉄道、バス事業を擁する運輸業、アウトソーシング企業が所属するその他事業はそれぞれ88億円、2200万円の赤字となっていますが、その他の不動産、レジャーサービス業などで赤字セグメントを賄えるほどの黒字を確保しています。
建設業においては完成工事高の増加によって25億円程度の増収となりました。
南海電鉄の特徴
例えば他の鉄道会社で「レジャー・サービス業」といえばホテルだったり旅行、娯楽施設などを運営していることが多いセグメントですが南海電鉄ではビルメンテナンス業のみで同セグメント売上の約60%を占め、当セグメントの営業利益でも40%をビルメンテナンス業のみで占めています。
ほかにも印刷会社など、他の鉄道会社とは一味違う手堅い事業を展開しています。
逆に百貨店事業やホテル事業、娯楽施設をほぼやっていないというのも特徴の一つです。
不動産業の比率が伸びつつある
元々南海グループも運輸事業の比率が1番大きかったのですが(2015年3月期では運輸が45%、不動産業が31%)、近年は減損計上による減益も発生したものの2019年度では不動産業が逆転し全利益のうち約38%が不動産事業で占めている状態となっています。
今期は黒字と予測
2020年度期末決算の予測では、前年と比べると相当な減収減益となるものの営業黒字になると予測されています。今期はグループとしても大幅赤字と予測している鉄道会社が多い中、凄い予測ですね。